4kaku design

マーケティングを勉強しているWebデザイナーのノート

ロジカルでエモーショナルな、IAのお仕事。

WCAN Autumnで、株式会社タービン・インタラクティブ福井大作さんのセッション「そのサイト、誰のためのサイトですか?ロジカルでエモーショナルな、IAのお仕事。」を聞いてきました。
今注目されているIAのお仕事や考え方、アイトラッキングなどの調査手法についてのお話でした。

IAのお仕事と、押さえるべきポイント

「あなたは誰のためにサイトを作っていますか?」
立場や状況によって、主体をどこに置くかでアウトプットも変わる。

IA(Information Architect)の仕事はディレクターと兼務する場合が多いそうですが、ディレクションより前段的にプロジェクトに参加するとのこと。「サイトの目的を明らかにし、目的に沿ったサイトを作る」ために調査段階が重要だというのは納得です。

「わかりにくい」には理由がある

Webサイト改修のときは特に、現状の「わかりにくさ」を分析する必要があります。
今回挙げられたポイントは以下の通り。自分のデザインを客観的に確認するときにも活用できそうです。「わかりやすくするデザインは、デザイナーのセンスひとつでどうこうできるものではない」という言葉が印象に残りました。

  • 一貫性・ルールの欠如
  • 情報過多・不足
  • プライオリティの欠如
  • 文脈のずれ
  • 難しさ

ユーザーを知り、コンテンツを知って、それを最適なかたちで繋ぐ

どんなユーザーが、どんなコンテンツを、どういう状況で利用するか。
自分の思い込みを捨て「思いやり」を持ってベストなカタチを追求するのがIAに必要な姿勢だそうです。これは制作者全員に言える気がします。

  • ユーザー Who
  • コンテンツ What
  • コンテクスト Why, How

調査の手法

タービン・インタラクティブさんで実践されている調査・設計の手法をご紹介いただきました。印象に残ったこと、ぜひ実践してみたいことを中心にまとめます。

ビジネスモデル・キャンバス

ビジネスの視点・ユーザーの視点を、図のように各9の枠で仕分けて考える。目標は「価値を提案すること」に据えておくとブレがなくて良さそうです。
The Business Model Canvas Your business model – on one page


ユーザー調査とユーザーテスト

「ユーザー調査」と「ユーザーテスト」の違いは意識したことがありませんでした。混同するとずれたデータになってしまうというのは納得です。

ユーザー調査実際のユーザーを調査し、日常を観察する。
ユーザーテストユーザーに製品・サイトを使ってもらい、その様子を観察する。

テストの手法としてアイトラッキングとマウストラッキングが挙げられました。設備導入の敷居が高いアイトラッキングももちろんですが、Webサイト閲覧時のユーザーのマウスの動きを記録するマウストラッキングはぜひ試してみたいです。(84〜88%の相関関係があるとのこと)

体感的にアイトラッキングを実感できる動画もご紹介いただいたので載せておきます。初めて見たときは思わず唸ってしまいました。「ユーザーに行ってもらうタスクの設定」は本当に大事です。


ユーザーのモデル化

これまでの調査で得た情報をペルソナに落とし込むために、ユーザー属性シートをつくる。
このとき、ペルソナ(架空の顧客像)は「20代女性」という大まかなものよりも、もっと細部まで設定した方がいいとのことでした。
サービスデザインなら、カスタマージャーニーマップも動線を意識できるので面白そうです。
Adaptive Path's Guide To Experience Mapping

ターゲットに最適で最高のWebサイトを作るために

ロジックの話を中心にすると、「計算で出来たデザインは心に響くのか?」という疑問が出る。
→ サービスデザインではIA(=ユーザーを追求すること)が中心になっている。
  • ユーザー・コンテンツ・コンテクストの関係を意識する
  • 多角的な視点で情報と向き合う
  • チーム、顧客間での意識合わせの手間を惜しまない

以前「IA=おもてなし」というお話を聞きましたが、ロジカルとエモーショナルの両面からユーザーを理解しようとしたときには、やはりサービス精神が活きてくるのだと思いました。日ごろから観察眼を磨いておきたいものです。